目隠しフェンスの高さは何cmにすべきか。我が家は120cm(H1200)にしました。本当はもう少し高くしたかったのですが、1.2mを超えると建築基準法の規定が増えて費用が上がること、そしてフェンスを2段にすると金額が跳ね上がることから、ここで妥協しています。この記事では、2年住んで分かった「120cmで隠れるもの・隠れないもの」を、法令と公式スペックを出典付きで整理しながら、正直に書きます。
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結論|我が家は120cm。妥協した理由は「1.2mの壁」でした
先に結論です。
- 選んだのは高さ120cmの目隠しフェンス(約16m・本体+施工+カットで約47万円)
- 打ち合わせでは、当時の商品の規格として120cmが上限で、それ以上高くするなら「ブロックを積み増す」か「フェンスを2段にする」しかないと説明された
- 2段にすると費用がかなり上がるため不採用。ブロックの積み増しも、周囲の地面やお隣との高さの関係で諦めた
- 結果として今の高さに妥協し、代わりにフェンスの裏にシンボルツリーを2本植えて、アイストップ(視線を止める役)を期待している
この「1.2mを超えると話が変わる」というのは、担当者の都合ではなく法令にはっきり根拠があります。そこから説明します。
【出典付き】ブロック塀は「高さ1.2m」で基準が変わります
フェンスの下にブロックを積む場合、その塀は建築基準法施行令第62条の8(補強コンクリートブロック造の塀)の基準を満たす必要があります。要点は次のとおりです。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 高さ | 2.2m以下 |
| 壁の厚さ | 15cm以上(高さ2m以下の塀は10cm以上) |
| 控え壁 | 長さ3.4m以下ごとに設ける(高さ1.2m以下の塀は不要) |
| 基礎 | 高さ1.2m超の場合、基礎の丈35cm以上・根入れ深さ30cm以上 |
| 鉄筋 | 径9mm以上を縦横80cm以下の間隔で配置 |
★ここが「1.2mの壁」の正体です。ブロック塀の高さが1.2mを超えた瞬間に、控え壁と、より深い基礎が必要になります。控え壁は3.4m以下ごとに出っぱりを作る工事で、塀の長さが20m近くあれば、それだけで数か所分の工事が増えます。
つまり「ブロックをもう1段積むだけ」では済まないのが1.2m超です。見積もりが急に上がるのはこのためで、営業さんが渋っているわけではありません。ブロック+フェンスで高さを出したいなら、この境目を知ったうえで予算を組んでください。
フェンス側の高さは「H600〜1600」が標準。それ以上は多段柱
フェンス本体にも規格があります。たとえばLIXILのフェンスABでは、本体高さは600/800/1000/1200/1400/1600mmのラインナップです。各社とも、支柱を継いで高さを出す「多段柱(2段施工)」の仕組みを用意しています。
我が家が説明を受けた「2段にすると高くなる」はこの話です。フェンス本体がもう1枚必要になり、支柱も専用のものになるため、単純に「1段ぶん足す」以上のコスト差が出ます。
【計算】120cmで隠れるもの・隠れないもの
では120cmで実際に何が隠れるのか。人の目線の高さから逆算します。
厚生労働省の国民健康・栄養調査などで示される日本人の平均身長は、成人男性で約170cm、成人女性で約158cmです。目線は頭頂部より10cmほど低いので、立っている人の目線はおおむね男性160cm・女性148cmになります。
| 高さ | 何が隠れるか |
|---|---|
| 80cm | ほぼ目隠しにならない。境界を示す役割 |
| 120cm(我が家) | 庭で座っている人・子どもの遊ぶ姿は隠れる。立っている大人の目線は隠れない |
| 160cm | 立っている大人の目線をほぼ遮れる |
| 180cm以上 | ほぼ完全。ただし圧迫感と、ブロック併用なら控え壁の検討が必要 |
2年住んだ実感も、この表のとおりでした。庭で過ごしているときの「座った高さ」は守られます。一方で、道路を歩いている人と目が合う高さは防げません。
【実体験】視線は「高さ」より先に「方向」で考えるべきでした
ここがいちばん伝えたいところです。我が家の前の道路はT字路になっています。住んでみて分かったのは、同じ120cmのフェンスでも、方向によって気になり方がまったく違うということでした。
| 視線の方向 | 実際どうか |
|---|---|
| 家と平行に走る道(通り過ぎる人) | あまり気にならない。視線が流れていくので、一瞬で過ぎる |
| 家に向かって垂直に来る道(T字路の突き当たり方向) | 少し気になる。歩いてくる間ずっと家の正面が見えている |
T字路の突き当たりにある家は、向かってくる人の正面にずっと入り続けます。通り過ぎるだけの道路側と、同じ高さで足りるはずがありません。
理由は2つあると感じています。
- 角度の問題……垂直方向からは遠くから歩いてくるので、フェンスにある程度の高さがあっても角度的に中が見えやすくなります。真横を通るときだけ遮れればいい、という前提が崩れます
- 感覚の問題……こちらに向かって歩いてくるという事実そのものが気になります。同じ人・同じ距離でも、横切るのと向かってくるのとでは、受け取り方がまったく違いました
ここから言えるのは、「自分の建てる家が、どのあたりから、どんな角度で見られるのか」を、いくつものパターンで考えておく必要があるということです。真横からだけでなく、遠くの交差点から・坂の上から・向かいの2階から——視線は水平にだけ飛んでくるわけではありません。
もし先に戻れるなら、「全周を同じ高さにする」のではなく、突き当たり方向だけ高くする配分にしたと思います。フェンスは1mあたりの単価で積み上がるので、必要な面だけ高くするほうが、全周を上げるより安く済みます。打ち合わせの前に、敷地図に「どの方向から、どんな速さで人が来るか」を矢印で書き込んでおくと、この判断ができます。
妥協したぶんは、植栽で補おうとしています(ハナミズキとソヨゴ)
高さを諦めた代わりに、フェンスの裏側にシンボルツリーを2本植えました。ハナミズキとソヨゴです。視線を止めるアイストップとしての役割を期待しています。
選んだ基準は見た目ではなく「管理が楽かどうか」でした。共働きで庭の手入れに時間をかけられないので、ここは最初から割り切っています。ソヨゴは成長がゆっくりで樹勢が穏やかな常緑樹で、手入れの手間が少ない木として知られています。
★目隠しを植栽で補うなら、常緑樹か落葉樹かを必ず確認してください。
- ソヨゴ=常緑樹……冬も葉が残るので、一年を通して目隠しとして働きます
- ハナミズキ=落葉樹……春の花は魅力ですが、冬は葉が落ちるので目隠しにはなりません
我が家は管理のしやすさを優先して選んだ結果、たまたまこの2種類の組み合わせになりました。もし「冬でも視線を遮りたい」が最優先なら、目隠しに使う位置は常緑樹でそろえるのが正解です。落葉樹は、目隠しではなく景観の役として考えるほうが期待外れになりません。
正直に書くと、今はまだ木が小さく、気休め程度の目隠しです。数年かけて育てば、もう少し外からの視線が気になりにくくなるはず——という期待の段階です。とくにソヨゴは成長がゆっくりなので、「植えた年に目隠しになる」とは考えないでください。すぐ目隠しが必要なら高さで、数年かけてよいなら植栽で、という使い分けになります。
高さを決める前のチェックリスト
- 敷地図に視線の来る方向と「通り過ぎるのか、向かってくるのか」を書き込んだか
- 守りたいのは座ったときか、立ったときか(120cmと160cmの分かれ目)
- ブロックを積むなら1.2mを超えるか(超えると控え壁と基礎の規定が入る)
- フェンスを2段にする場合の見積もり差額を出してもらったか
- お隣や道路との地面の高低差を考慮したか(同じ高さでも見え方が変わる)
- 必要な面だけ高くする「高さの配分」を検討したか
- 植栽で補う場合、何年で目隠しになるかを確認したか
よくある質問(FAQ)
Q. 目隠しフェンスの高さは何cmが正解ですか?
A. 守りたいものが「座った姿」なら120cm、「立っている大人の目線」なら160cm前後が目安です。日本人の平均身長から逆算すると、立っている人の目線は男性で約160cm・女性で約148cmになります。我が家は120cmで、庭で座っているぶんには十分ですが、道路を歩く人と目線は遮れていません。
Q. フェンスを高くすると、なぜ急に高くなるのですか?
A. 理由は2つあります。①フェンスを2段にすると本体がもう1枚と専用の多段柱が必要になる ②下のブロックが1.2mを超えると、建築基準法施行令で控え壁(3.4m以下ごと)と、より深い基礎が必要になる。とくに②は塀が長いほど効いてきます。
Q. 目隠しフェンスの費用はどれくらいですか?
A. 我が家は高さ120cm・約16mで、本体+施工+カット込み約47万円でした(3社相見積もりのうち1社で契約)。1mあたりの単価で積み上がるので、必要な面だけ高くするという調整が効きます。
Q. 道路に面していますが、どの方向を優先して高くすべきですか?
A. 「通り過ぎる方向」より「向かってくる方向」を優先してください。我が家はT字路の突き当たりで、垂直に向かってくる道からの視線がいちばん気になりました。遠くから歩いてくるぶん角度的に中が見えやすく、しかも向かってくる時間が長いためです。全周を同じ高さにするより、この面だけ高くするほうが費用対効果は高くなります。
Q. 植栽で目隠しできますか?
A. できますが時間がかかります。我が家はハナミズキとソヨゴをフェンスの裏に植えていますが、今はまだ気休め程度です。冬も目隠しにしたいなら常緑樹(ソヨゴなど)を選んでください。落葉樹のハナミズキは冬に葉が落ちます。すぐ必要ならフェンスの高さで、将来の景観も含めてなら植栽との併用がおすすめです。
まとめ
目隠しフェンスの高さは、「何cmが正解か」ではなく「どの方向の、どの高さの視線を止めたいか」で決まります。我が家は120cmで、座ったときの視線は守れていますが、T字路の突き当たり方向から歩いてくる人の目線は残りました。
そして高くしようとすると、1.2mという法令上の境目と、2段施工という費用の壁にぶつかります。だからこそ、打ち合わせの前に「必要な面」を絞っておくことが、いちばん効く準備になります。
外構費で慌てないために、契約前に確かめておくこと
我が家は当初200万円の想定が、最終的に380万円まで膨らみました。ハウスメーカーが最初に組む外構予算は「見せかけ」になっていることがあります。契約前に複数社の見積もりの立て方を比べておくと、外構がいくら含まれているかを見抜けるようになります。無料です。
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──以上、愛知県名古屋市の共働き夫婦・はた夫&らく子でした。それではまた、次の記事で!
※出典:建築基準法施行令第62条の8(補強コンクリートブロック造の塀の基準/奈良県・高砂市・三重県などの公開資料で確認)、LIXIL公式「フェンスAB」本体高さラインナップ、厚生労働省「国民健康・栄養調査」にもとづく平均身長。いずれも2026年10月確認。費用は我が家の見積書の実額で、地域・仕様・施工条件で変わります。

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