「賃貸と購入、結局どっちがお得なの?」——共働き夫婦がよく悩むテーマです。結論から言うと「どちらが得」は世帯の状況で変わるため、一律の正解はありません。この記事では、賃貸と購入それぞれのメリット・デメリット、判断の軸、コスト比較の考え方を、共働き目線で整理します。情報は2026年8月時点のものです。
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らく子
はた夫賃貸と購入、それぞれのメリット・デメリット
なお我が家は、注文住宅を建てる前に分譲戸建に3年住んで売却しています。実際に買って売った金額まで公開しているので、購入を「資産」として考えるときの参考になるはずです → 分譲戸建を3年で売却した体験談|4250万円で買って4550万円で売れた話
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| 賃貸 | 住み替えが自由・初期費用が少ない・修繕費や固定資産税がかからない | 家賃を払い続けても資産にならない・高齢期も家賃が続く・自由にリフォームできない |
| 購入 | 完済後は住居費が大きく下がる・資産になる・自由に住まいを変えられる・団信で万一に備えられる | 初期費用が大きい・住み替えがしにくい・修繕費や固定資産税がかかる・価格変動リスク |
よく言われる「家賃はもったいない」は一面的な見方です。購入にも固定資産税・修繕費・金利といった持ち家ならではのコストがあり、単純に「家賃=損」とは言えません。大切なのは、両方のコストを同じ土俵で比較することです。
共働き夫婦が判断するときの4つの軸
- 住む期間:長く同じ場所に住むほど購入が有利になりやすい。転勤や住み替えの可能性が高いなら賃貸の柔軟性が活きる
- 世帯収入と安定性:共働きは返済力が高くペアローンなどの選択肢も広いが、片働きになる可能性も想定しておく
- ライフプラン:子どもの人数・教育費のピーク時期と、ローン返済の重なりを確認する
- 資産形成の考え方:住宅を資産と捉えるか、身軽さを優先するか。NISA等の他の資産形成とのバランスも考える
コスト比較の考え方(35年で見る)
賃貸と購入を比べるときは、同じ期間(例:35年)の総支出で並べるのが基本です。ざっくりの比較イメージは次のとおりです(金額は地域・物件で大きく変わるため、あくまで考え方の例です)。
| 項目 | 賃貸(35年) | 購入(35年) |
|---|---|---|
| 主な支出 | 家賃・更新料・駐車場代など | 頭金・ローン返済・固定資産税・修繕費・保険 |
| 35年後の資産 | 残らない | 完済すれば住宅が資産として残る |
| その後の住居費 | 家賃が続く | 維持費のみに下がる |
ポイントは、購入は「完済後」に住居費が大きく下がること。一方で、35年の間に賃貸のほうが身軽で、浮いた資金を投資に回せるという考え方もあります。正確な比較は、家賃・物件価格・金利・住む年数を自分の条件で当てはめて試算するのが確実です。
購入前に知っておきたい「隠れコスト」とリスク
購入を検討するときは、ローン返済以外の「持ち家ならではのコスト」と「リスク」も具体的に見込んでおくと、後で慌てずに済みます。
- 固定資産税:毎年かかる、賃貸にはない持ち家特有の負担
- 修繕・メンテナンス費:外壁・屋根・設備の更新に将来まとまった費用がかかる。月々に積み立てておくのが安全
- 火災保険・地震保険:加入は実質必須で、近年は保険料が上昇傾向
- 金利の変動リスク:変動金利で借りると、将来金利が上がれば返済額が増える可能性がある
- 債務・売却リスク:長期ローンは大きな債務。転勤・離職などで手放す場合、売却額がローン残債を下回ると差額の負担が残ることもある
一方で、注文住宅なら太陽光発電などで光熱費を抑えられるプラス面もあります。共働きで日中不在でも、蓄電池と組み合わせれば自家消費で電気代を減らせるなど、ランニングコストを下げる工夫は可能です。要は「増える費用」と「減らせる費用」の両方を見て、総額で判断することが大切です。
【実体験】賃貸の隠れコストは「住み替えるたびの初期費用」でした
賃貸と購入の比較では、たいてい家賃とローン返済額を並べます。ただ、何度も住み替えてきた立場から言うと、賃貸のいちばん見えにくいコストは初期費用です。
私は学生時代から数えて8回ほど引っ越しをしていて、アパートだけで6か所に住みました。最初の2か所は初期費用を自分で払っていなかったこともあり、3か所目ではじめて自分で払ったとき、その高さに驚きました。
賃貸の契約時にかかったのは、ざっくり家賃の5〜6か月分。敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険・保証会社の費用などを合わせると、あっという間にこの水準になります。
ここで実感したのが、礼金は、短い期間で住み替える人ほど損をする仕組みだということです。敷金は原状回復のあとに戻る可能性がありますが、礼金は戻りません。2年ごとに住み替えれば、そのたびに数十万円が出ていきます。更新料がかかる物件なら、住み続けても費用は発生します。
「引っ越しのたびに、家具家電も買い替えていた」
もうひとつ、あとから気づいた出費があります。引っ越しのたびに、部屋のサイズや雰囲気に合わせて家具や家電を買い直していたことです。
広い部屋に移れば、それまでの家具が明らかに貧相に見える。きれいな部屋に移れば、古びた家電が気になる。意志が弱いというより、部屋と持ち物の”格”が揃っていないと違和感が出るのだと思います。今ふり返ると、これがけっこうもったいなかった。
つまり住み替えのコストは、引っ越し代だけではありません。初期費用と、その後の買い替えまで含めて考える必要があります。
そこから出た、私なりの結論
数字だけを見れば、賃貸は「身軽で、いつでも住み替えられる」のが利点です。ただ実際に住み替えると、そのたびに家賃5〜6か月分+買い替え費用が飛んでいく。この現実を知ってからは、考え方が少し変わりました。
頻繁に住み替えるくらいなら、そこそこの物件に腰を据えて住んだほうが、結果的に安くつく場合もある。
これは「だから購入すべき」という話ではありません。賃貸を選ぶなら、住み替え回数まで込みで計算しないと、賃貸の本当のコストは見えないということです。次の章では逆に、購入側で私が体験した「喜べなかった」話を書きます。
そして実際に、この計算が「家を建てる」決断を後押ししました
ここまでは理屈の話に聞こえるかもしれませんが、我が家は実際に、この計算で動きました。
家を建てる直前、夫婦で41平米の1LDKに住んでいました。二人ならジャストフィットで、不便もありません。ところが結婚して子どもが生まれることが決まり、荷物も増えて、だんだん手狭になってきました。生まれるころにはかなり狭くなるし、ハイハイを始めたら確実に限界が来る——それが目に見えていました。
最初に考えたのは、もう少し広い賃貸に引っ越すことです。ごく普通の選択肢だと思います。ただ、そこで引っかかったのが初期費用でした。
引っ越すにしても、また家賃の5〜6か月分を払うことになる。しかも子どもが大きくなれば、そこからまた引っ越す可能性がある。それならここで一気に片を付けたほうがいい——そう判断しました。
つまり我が家にとって購入の決め手は、「資産になるから」でも「家賃がもったいないから」でもありませんでした。何度も引っ越してきて、そのたびに初期費用と家具の買い替えで消えていくお金を体感していたからです。住み替えを繰り返す前提なら、賃貸は思ったより安くない。これが8回引っ越して得た実感でした。
幸い、親族の土地が活用できそうだったこともあり、そこに建てる前提でハウスメーカーを回り始めました。土地から探す必要がなかったのは、率直に言って恵まれていた点です。ここは正直に書いておきます。土地を購入する場合は、当然この判断はもっと慎重になります。
ですので、この記事の結論は「買うべき」ではありません。「自分が今後どれくらい住み替えそうかを、先に見積もってください」ということです。ずっと同じ賃貸に住み続ける方なら、初期費用は一度きりで済みます。逆にライフステージの変化が続く時期にいるなら、住み替えの回数ぶんだけ賃貸のコストは積み上がります。そこまで入れて比べないと、賃貸と購入は正しく比較できません。
【実体験】買って3年で売ったら、表面上は+300万円。でも喜べませんでした
「買えば資産になる」とよく言われます。我が家はそれを、実際に買って売って確かめました。
注文住宅を建てる前、我が家は分譲戸建に3年住んで売却しています。結果はこうでした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 購入価格 | 4,250万円 |
| 売却価格 | 4,550万円 |
| 差額(表面上) | +300万円 |
数字だけ見れば、3年住んで300万円のプラスです。「やっぱり持ち家は資産だ」と言いたくなる結果でした。
ところが、手放しでは喜べませんでした
売却には、購入時には見えていなかったコストがついてきます。
- 短期売却の税金。所有期間5年以内で売ると、譲渡所得にかかる税率が約40%と高くなります
- 仲介手数料。売却価格に応じてかかります。金額が大きいぶん、これも小さくありません
つまり「+300万円」はそのまま手元に残る金額ではありません。税金と手数料を引いたあとに、いくら残るかが本当の答えです。
この経験から言えること
賃貸か購入かを考えるとき、「買えば資産として残る」という前提は、そこまで単純ではないというのが我が家の実感です。
短期で手放す可能性があるなら、値上がりしても税金と手数料で目減りする。「資産になるから買う」の前に、何年住むつもりかを先に決めるほうが大事です。
逆に言えば、長く住むつもりがはっきりしているなら、購入の分は厚くなります。我が家がその後に注文住宅を建てたのも、腰を据える前提が固まったからでした。
売却の経緯・税金の具体的な中身・媒介契約でやってしまった反省点は、分譲戸建を3年で売却した体験談に包み隠さず書いています。
お金だけで測れない「住まいの価値」
ここまでコストの話をしてきましたが、住まい選びは損得計算だけで決まるものではありません。数字に表れない価値も、大きな判断材料です。
- 広さ・のびのび感:子育て世帯にとって、広い家で子どもをのびのび育てられる価値は大きい
- 音を気にしない安心:戸建てなら、子どもの足音や声を階下・隣室に気兼ねしなくていい
- 自由度:間取りや設備を自分たちの暮らしに合わせられる
らく子そして正直に言えば、家は「投資」であると同時に、ある程度は「贅沢品」「消費」の側面もある——これがリアルな見方です。「得だから買う」だけでなく、「この暮らしにお金を使いたいか」という価値観で選ぶ視点も大切。損得と、暮らしの満足度の両方を天秤にかけて、自分たちが納得できる選択をするのが一番です。
賃貸が向くケース/購入が向くケース
- 賃貸が向く:転勤の可能性が高い・数年内に住み替える予定・ライフスタイルが変わりやすい・身軽さを最優先したい
- 購入が向く:長く同じ地域に住む予定・完済後の住居費を下げたい・自分たちの家を自由に持ちたい・低金利をローンに活かしたい
共働きで返済力があり、住む地域が定まっているなら、購入は有力な選択肢になります。逆に将来が読みにくい時期なら、無理に急がず賃貸で様子を見る判断も十分に合理的です。
共働きが購入前に押さえたいお金のポイント
共働きは返済力が高い一方で、共働き特有の注意点もあります。購入に踏み切る前に、次の点を夫婦で確認しておくと安心です。
- 返済比率に余裕を持たせる:借りられる額と無理なく返せる額は別物です。片方が働けなくなる可能性も想定し、手取りに対する返済割合は控えめにするのが安全です。
- ペアローン・連帯債務のリスクも理解する:2人で借りると借入可能額が増え、双方が住宅ローン控除を使えますが、離職や離婚時の扱いが複雑になります。仕組みを理解したうえで選びましょう。
- 頭金と手元資金のバランス:頭金を入れすぎて手元資金が枯渇すると、急な出費に対応できません。生活防衛資金を残して計画するのが基本です。
- 諸費用も見込む:物件価格のほかに、登記・ローン手数料・火災保険・引越しなどで数百万円かかることもあります。総額で予算を組みましょう。
- 教育費のピークと重ねない:子どもの教育費が重くなる時期とローン返済のピークが重なると家計が苦しくなります。ライフプラン全体で無理のない返済計画を。
お金まわりの詳しい考え方は、ふるさと納税と住宅ローン控除の併用や住宅ローン関連の記事もあわせて参考にしてください。育休中の借り換え・審査についてはペアローン借り換えは育休中でもできる?で解説しています。
迷ったら:プロに無料相談してみる
「自分たちはどっちが向いている?」で迷ったら、家づくりやライフプランの無料相談を使ってみるのも手です。第三者に条件を整理してもらうと、判断の軸が見えやすくなります。
賃貸か購入か、家づくりを無料で相談する
「何から始めればいいか分からない」段階でも大丈夫。家づくりの相談窓口や、複数社の資料をまとめて取り寄せて相場感をつかむところから始められます。どちらも無料です。
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よくある質問
Q. 「家賃はもったいない」って本当?
A. 一面的な見方です。購入にも固定資産税・修繕費・金利がかかるため、単純に家賃だけを損とは言えません。両方の総支出を同じ期間で比べて判断しましょう。
Q. 共働きはペアローンで借りるべき?
A. 借入可能額が増え、双方が住宅ローン控除を受けられる利点がありますが、片方が働けなくなったときのリスクもあります。返済比率に余裕を持たせるのが安全です。
Q. 購入するなら賃貸のうちに何を準備すべき?
A. 予算上限を夫婦で決め、頭金を貯めつつ、複数社の資料を取り寄せて相場感をつかんでおくとスムーズです。ライフプランと返済計画をセットで考えましょう。
Q. 賃貸のまま資産形成する方法は?
A. 住宅を持たない分、身軽さを活かして家賃を抑え、浮いた資金をNISAなどの投資に回す考え方があります。「持ち家=資産」だけが正解ではなく、金融資産で備える選択肢も検討する価値があります。
Q. 頭金は多いほどいい?
A. 金利負担は減りますが、入れすぎて手元資金が不足すると急な出費に対応できません。生活防衛資金(生活費の半年〜1年分が目安)を残したうえで、無理のない範囲にとどめるのが安全です。
「購入」を選んだ場合に実際いくらかかるのかは、我が家の契約書の実額を出した アサヒグローバルホームの坪単価は約58万円|契約書の実額と総額3,300万円の内訳 が参考になります。
📚 8回の住み替えで基準がどう変わったかは「8回引っ越して分かった、住まい選びで本当に効くこと|賃貸7軒の不満が注文住宅の仕様になるまで」にまとめています。
まとめ
賃貸と購入は「どちらが得」と一律には言えず、住む期間・収入・ライフプラン・資産形成の考え方で最適解が変わります。「家賃はもったいない」という言葉に流されず、両方のコストを同じ期間で比較して、自分たちの条件で判断することが大切です。
共働きで返済力があり住む地域が定まっているなら購入は有力ですが、将来が読みにくいなら賃貸で様子を見るのも合理的。迷ったら、無料相談や資料請求で情報を集めるところから始めてみてください。
──以上、愛知県名古屋市の共働き夫婦・はた夫&らく子でした。それではまた、次の記事で!
出典・参考(2026年8月確認)
- 賃貸と購入の費用内訳・比較の考え方:各住宅比較サイト/金融機関のライフプラン解説
- 住宅ローン控除・ペアローンの仕組み:国税庁・各金融機関の解説(当サイトの関連記事に出典を明記)
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