「住宅ローン、借り換えた方がいいのかな?」――金利上昇のニュースを見るたびに気になる共働き夫婦は多いはずです。「借り換えで総返済額が減った」という話を聞くと気持ちが動きますが、実際にお得になるかどうかは、金利差だけでなく諸費用を含めた損益分岐点で判断する必要があります。
この記事では、借り換え検討の第一歩となる「1・1・1ルール」の目安、無料シミュレーションツールの使い方、そして見落とされがちな諸費用と回収期間の計算方法を、出典付きで整理しました。住宅ローン借り換えの目安は?2026年7月の金利比較と共働き夫婦の注意点にまとめているので、この記事では「どう試算して、どう判断するか」に絞って解説します。
- 借り換えが得になる目安「1・1・1ルール」
- 無料シミュレーションツールの2つのタイプと使い方
- 【出典データ】借り換え諸費用の内訳と相場
- モデルケースで見る「実質メリット」の計算方法
- 共働き夫婦が試算前に準備しておくべきこと
はた夫
らく子借り換えが得になる目安「1・1・1ルール」
住宅ローンの借り換えを検討する際、まず当てはめる目安として複数の金融メディアで紹介されているのが「1・1・1ルール」です。
- 金利差が1%以上ある
- 残期間が10年以上ある
- 残高が1,000万円以上ある
この3条件をすべて満たすと「借り換えで得になりやすい」と言われています。ただし、これはあくまで大まかな目安です。金利差が1%に届かない場合でも、残高が大きく残期間が長ければ諸費用を上回るメリットが出ることもありますし、逆に3条件を満たしていても諸費用の水準次第では実質メリットが小さくなることもあります。借り換え効果はおおまかに「金利差×残高×残期間」で方向性が決まるとされており、最終的には金融機関のシミュレーションで総返済額の差を出し、そこから諸費用を差し引いた実額で判断することが重要です。
無料シミュレーションツールの2つのタイプと使い方
借り換え検討でまず使われることが多いのが、無料のオンライン一括比較サービスです。大きく分けると2つのタイプがあります。
タイプ1:AI診断・ランキング比較型
代表的なのが「モゲチェック」です。運営元の株式会社MFSは、メガバンクやネット銀行、地方銀行出身者など住宅ローン実務経験者で構成されており、提携金融機関数は20社を超えています。無料で利用でき、現在のローン情報(借入額・金利・残期間)と年収などを入力すると、複数の金融機関の条件をランキング形式で比較でき、必要に応じてアドバイザーに相談することもできます。
タイプ2:仲介・オファー提示型
「住宅本舗」のように、入力情報をもとに提携金融機関から個別にオファーが届く仲介型のサービスもあります。担当者と直接やり取りできるため、ネット試算だけでは見えにくい諸費用の内訳や審査の詳細を確認しやすいのが特徴です。一方で、金融機関側からの連絡(電話・メール等)が来る前提のサービスである点は理解した上で利用するとよいでしょう。
どちらか一方に絞る必要はなく、まずAI診断型で大まかな候補を絞り込み、気になる条件があれば仲介型で担当者に諸費用の内訳まで確認する、という2段階の使い方が現実的です。
【出典データ】借り換え諸費用の内訳と相場
借り換えの「削減額」だけを見て判断すると、諸費用を見落として実質メリットを見誤ります。借り換えにかかる主な諸費用は次の通りです(金融機関・借入額によって幅があります)。
- 事務手数料:定額型で数万円程度(例:ある金融機関では税込4.4万円の金利プランがある)、定率型では借入額の2%前後に設定されている金融機関もある
- 保証料:金融機関・保証会社によって異なる(無料の金融機関もある)
- 全額繰り上げ返済手数料(借り換え元):相場は1万円〜5万円程度。無料の金融機関もある
- 登記費用(抵当権の抹消・設定):司法書士報酬を含め、物件や契約内容により変動する
- 印紙代など:契約書に応じて数千円〜数万円
複数の金融メディアの解説を総合すると、借り換え諸費用の合計は50万円〜80万円程度が目安とされています。事務手数料や保証料は金融機関によって定額型・定率型など仕組みが大きく異なるため、諸費用込みの「実質金利」で比較しないと損をする可能性がある点に注意が必要です。
モデルケースで見る「実質メリット」の計算方法
数字のイメージをつかむために、次のようなモデルケースで計算してみます(あくまで試算例であり、実際の金利・条件は金融機関ごとに異なります)。
モデルケースの前提
| 項目 | 借り換え前 | 借り換え後(試算) |
|---|---|---|
| 借入残高 | 3,200万円 | 同額で借り換え |
| 金利 | 0.775%(変動) | 0.32%(変動) |
| 残年数 | 28年 | 28年 |
試算結果と諸費用を引いた実質メリット
- 総返済額の削減額(試算):約96万円
- 諸費用の合計(試算):約53万円
- 実質メリット:約43万円
この場合、月々の返済額の削減幅は小さくても、諸費用53万円を回収するのに十数年単位かかる計算になります。ここで確認すべきは次の2点です。
- 回収期間よりも先に完済・住み替え・売却をする可能性はないか
- 借り換え先も変動金利の場合、今の金利差が将来も維持される保証はない(日銀の金融政策次第で縮小する可能性がある)
「削減額の大きさ」だけでなく、「諸費用を回収しきる前に状況が変わるリスク」まで含めて考えると、判断がぶれにくくなります。
共働き夫婦が試算前に準備しておくべきこと
共働きは平日に金融機関の窓口へ行く時間を取りにくいため、事前準備で差がつきます。
- 直近のローン残高証明・返済予定表を手元に用意する――試算入力には「残債・金利・残期間」が必須です。金融機関の会員ページからダウンロードできることが多いので、先に準備しておくと入力がスムーズです。
- 夫婦それぞれの年収がわかる書類をそろえる――借り換え審査では契約者個人の年収が見られます。ペアローンや収入合算で借りている場合は、源泉徴収票を夫婦それぞれ用意しておくと本審査がスムーズです。
- 「いつまでに結論を出すか」をあらかじめ決めておく――シミュレーションは気軽でも、金融機関のオファーには有効期限があります。期限を先に決めておくと、共働きでお互いの時間が合わない場合でもダラダラ悩み続けずに済みます。
まとめ:判断の軸は「総返済額-諸費用」
借り換えの判断で見るべきは、月々の返済額の下がり幅ではなく、総返済額の削減分から諸費用を引いた実質メリットです。「1・1・1ルール」を最初のふるいにかけたうえで、無料シミュレーションツールで具体的な数字を出し、諸費用を差し引いてから結論を出す。この順番を守れば、目先の削減額に惑わされずに判断できます。
借り換えを見送るという結論になったとしても、シミュレーション自体は無料かつ短時間でできるため、一度数字で現状を確認しておく価値は十分にあります。金利動向を見ながら、半年〜1年に一度は再診断してみるのもおすすめです。
出典(2026年8月確認)
- モゲチェック公式サイト・関連記事(提携金融機関数・サービス概要)
- ダイヤモンド不動産研究所「住宅ローン借り換えの諸費用はいくら?18銀行の手数料・保証料を徹底比較」
- SBI新生銀行「気になる住宅ローンの借り換え手数料はいくら?」
- ゼロリノベジャーナル「住宅ローン借り換えシミュレーション!金利差1%ならお得になる?」
- 家づくりナビ「住宅ローン借り換えのタイミング2026」
──以上、愛知県名古屋市の共働き夫婦・はた夫&らく子でした。それではまた、次の記事で!
借り換えを検討する前に、そもそも最初の借入先選びで何が起きるのかを知っておくと判断が早くなります。我が家はネット銀行に断られ、仮審査が2行だけになりました。その経緯は「住宅ローンの借入先選びで後悔したこと」に書いています。

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