注文住宅で無垢フローリングを選ぶとき、最初にぶつかるのが「広葉樹か、針葉樹か」です。樹種の名前を並べられても、正直どう選べばいいのか分かりません。結論から書くと、我が家は広葉樹の西南桜(セイナンザクラ)にしました。決め手はデザインでも価格でもなく、「傷への気遣いが減ること」=管理のラクさです。この記事では、ずぼらな共働き夫婦がどういう順番で絞っていったのかを、正直に書きます。
らく子
はた夫結論|広葉樹の西南桜。決め手は「傷への気遣いが減ること」
先にまとめます。
- そもそも無垢材が標準仕様だったので、「無垢にするかどうか」では迷っていない
- 迷ったのは広葉樹系か、針葉樹系か
- 我が家はずぼらなので、管理のラクさで選んだ。広葉樹のほうが傷への気遣いが減ると考えて広葉樹系に
- そのうえで気に入った色味を選んだ。オークは深い色すぎて部屋が重くなると感じたので外し、明るく軽く、広く見える方向で西南桜に
順番が大事だと思っています。先に「管理のしやすさ」で候補を絞って、そのあとに色味で選んだ。見た目から入らなかったので、決めるのが速く済みました。
広葉樹と針葉樹の違いは「硬さ」と「温かさ」
無垢フローリングは、大きく2系統に分かれます。
| 広葉樹系 | 針葉樹系 | |
|---|---|---|
| 硬さ | 硬い | 柔らかい |
| 足ざわり | ひんやりしやすい | あたたかい |
| 傷 | つきにくい | つきやすい |
| 代表的な樹種 | オーク、西南桜 など | スギ、パイン など |
ざっくり言うと、広葉樹は硬くて冷たい。針葉樹はあたたかいけれど傷がつきやすい。この裏返しの関係が、選択のすべてです。
どちらが優れているという話ではありません。「何を我慢できるか」の問題です。
ずぼらだから「管理のラクさ」で選んだ
我が家の判断軸は、家じゅうで一貫しています。
基本はシンプル。だけど、時短につながるもの・ラクになるものには多少の課金はする。
床材も同じでした。我が家はずぼらなので、管理のラクさで選んでいきました。
針葉樹のあたたかい足ざわりは、正直かなり魅力的です。ただ柔らかい=傷がつきやすいということでもあります。
子どもがいて、椅子を引いて、物を落とす。そのたびに「傷がつくかも」と気にしながら暮らすのは、我が家には向いていないと判断しました。
つまり、選んだ理由はこうです。
広葉樹のほうが、傷に対する気遣いが減る。
あたたかさより、気を使わなくていいことを取りました。
色味は「明るく軽く、広く見せる」で選んだ|オークを外した理由
広葉樹系に絞ったあとは、気に入った色味を選ぶだけでした。
ここで外したのがオークです。理由ははっきりしていて、深い色すぎて部屋が重くなると感じたからでした。
我が家はリビングを広く見せることをかなり意識していて、高さのある家具を置かない・オープンキッチンにする・床を途中で切り替えないといった工夫を積み重ねています(オープンキッチンで開放感を出す工夫|19.5畳のリビングを広く見せた10のこと)。床の色が重いと、その積み上げが打ち消されます。
そこで明るく軽く、広く見える方向で選んだ結果が西南桜でした。

そもそも無垢が標準仕様だった
ひとつ補足しておくと、我が家が建てたハウスメーカーは無垢フローリングが標準仕様でした。
無垢材は、メーカーによってはオプション扱いで数十万円の追加になることもある部材です。それが標準で入っていたので、「無垢にするかどうか」で迷う必要がありませんでした。
逆に言えば、無垢が標準だと「どの無垢にするか」が検討の中身になります。だから広葉樹か針葉樹かで悩むことになったわけです。標準仕様の全体像はアサヒグローバルホームの標準仕様は3グレード|仕様書で確認した断熱・窓・制震の中身にまとめました。
水回りだけは無垢をやめて、フロアタイルにした
大事な補足があります。我が家は、家じゅうを無垢材にしたわけではありません。
キッチン・パントリー・洗面・脱衣室は、フロアタイルに変更しています。
理由:無垢材は水に弱い
水回りに無垢材を配置すると、水に弱いため劣化していってしまう——という話を聞いたことがありました。
その対策として、水回りに関するところは全部フロアタイルにすると決めました。
無垢材のいちばんの弱点は、まさにここです。せっかく標準で入る良い材でも、水がかかり続ける場所に置けば寿命を縮めます。「標準だから全部そのまま使う」ではなく、場所によって使い分けるのが正解だと考えました。
実額:合計61,800円
| 場所 | 金額(税抜) |
|---|---|
| 【キッチン・パントリー】フロアタイルに変更(IS1040) | 31,500円 |
| 【脱衣・ランドリー】フロアタイルに変更(IS1040) | 30,300円 |
| 合計 | 61,800円 |
床材の耐久性を守るための6万円強です。ここは迷わず出しました。
見た目も、つながって見えるようにした
床材を切り替えると、どうしても境目の見切り材が出てきます。ここが目立つと、空間がぶつ切りに見えてしまいます。
そこで我が家は見切り材を目立たないものにしました(オプション)。結果、キッチンからパントリー、ランドリールームまで床が一直線に続いて見えます。
素材は切り替えているのに、視線は切れない。実用性(水に強い)と、広く見せることを両立させたかたちです。
2年後の評価:フロアタイルは「課金の価値あり」
フロアタイルについては、はっきり書けます。
見た目もクールで、劣化もしていません。現状、非常に気に入っています。
水に強いという実用面だけでなく、質感としても満足度が高いのが誤算でした。「無垢が本命で、水回りは妥協」くらいの気持ちで決めたのですが、結果的には妥協ではありませんでした。
6万円強を出す価値は、はっきりありました。

床材はショールームに行かず、サンプルで決めた
水まわりやキッチンはショールームを5社回りましたが、床材と壁紙はショールームに行っていません。
ハウスメーカーがサンプルを持っていたので、その中から選びました。ショールームの回り方は注文住宅のショールームは何軒回る?予約なしが無意味だった理由と5社4日の実体験にまとめています。
これは結果的に正解でした。手元でじっくり見比べられますし、床材まで見に行っていたら、ショールーム巡りの日数がさらに増えていました。
2年住んでみた正直な評価|傷はつく。でも冷たくはなかった
ここからは、実際に2年住んでみてどうだったかを書きます。結論は、選択に後悔はしていません。
傷は、やっぱりつく
広葉樹は傷がつきにくいと言われていますが、やはり多少の傷はつきます。「つきにくい」であって「つかない」ではありません。

正直に言うと、最初は「傷がつくじゃん!」と思いました。気になって仕方がない時期がありました。
ただ、その後どうなったかというと——結局は慣れて、気にならなくなりました。
これは前向きな話だと思っています。傷を気にする期間が「最初だけ」で済んだのは、広葉樹を選んだからかもしれません。柔らかい針葉樹で傷が増え続けていたら、慣れる前に気持ちが折れていた可能性もあります。
いちばんの誤算:思ったより冷たくなかった
広葉樹を選ぶときにいちばん覚悟していたのが、「硬くて冷たい」という点でした。あたたかい足ざわりを捨てる、という判断だったからです。
ところが2年住んでみて、思ったよりも冷たいという印象はありません。
むしろ足ざわりも良く、そこは完全に嬉しい誤算でした。
なぜかと考えると、床材の特性だけでなく家全体の断熱・気密性能も効いているのではないかと思っています。我が家はUA値0.54・C値0.29で、冬でも床下から冷気が上がってくる感覚が少ない家です(UA値0.54・C値0.29の家に2年住んだ正直な話|樹脂サッシ+32万円は元が取れたか)。「広葉樹=冷たい」は、家の性能とセットで考えたほうがよさそうです。
無垢床のメンテナンスは、3か月でやめた
傷そのものとどう向き合うかは新築の傷は防ぐより直す前提にした|3か月で諦めて5年後に直す計画【実体験】にまとめています。
ここも正直に書きます。我が家は、無垢床のお手入れを続けられませんでした。
最初の3か月はちゃんとやっていた
住み始めて3か月くらいは、かなり丁寧に扱っていました。
- 水がついたら、すぐ拭く
- へこんだところは、熱をかけて補修する
2つめは無垢材ならではの手当てです。無垢材のへこみは、水分と熱を加えると木が膨らんである程度まで戻ります。表面に化粧板を貼った複合フローリングでは、こうはいきません。「直せる」のは無垢の本当の利点です。
でも、続きませんでした
当時、我が家には1〜2歳の子どもがいました。
やってみて気づいたのは、これです。
小さい子どもがいる家庭では、気にし始めたらきりがない。
水をこぼす。物を落とす。おもちゃを引きずる。そのたびに拭いて、補修して——を続けるのは、共働きの生活では現実的ではありませんでした。
新築のこだわりがマックスの時期は、誰でも気になる
いま振り返ると、こういうことだと思っています。
新築で家へのこだわりがマックスの時期には、どうしても気になってしまう。でも、いい意味でも悪い意味でも、2年もたつと慣れてしまう。
「慣れる」を悪いことのように書く記事もありますが、我が家にとっては救いでした。気にしていた時期のほうが、暮らしとしてはしんどかったからです。
いまの方針:直すのは5年後でいい
だから我が家は、いま直すのをやめました。
子どもが小さいうちは、直してもまた傷がつきます。だったら、傷がつく可能性が減った段階でまとめて考えればいい——そう割り切りました。
具体的には5年後くらい、子どもに分別がついたころ。そのときに「どうしても直したい」と思えば直す。思わなければ、そのままにする。
これは床だけの話ではありません。我が家はソファにも高いお金を出しましたが、クレヨンで落書きされたのがいちばんショックでした。それでも子どもが落書きするのは止めようがないので、いまは諦めています。5年後くらいに生地を買い直すつもりです。
防ぐのをやめて、直す時期を後ろにずらす。子育て期の家の傷は、この考え方がいちばんラクだと感じています。
正直に書く、この選び方の弱点
公平のために、弱いところも書いておきます。
- 「冷たくなかった」のは我が家の話。家の断熱・気密性能によって体感は変わります。性能が低い家だと、広葉樹の冷たさはもっと出るはずです
- 傷がつかないわけではない。針葉樹より「つきにくい」というだけで、無垢である以上は傷はつきます
- 「慣れた」は解決ではない。傷が気にならなくなったのは事実ですが、傷そのものが消えたわけではありません
- 標準仕様の範囲から選んでいる。持ち出しを増やせば、もっと選択肢は広がったはずです
- 色味の判断はサンプルベース。床全面に貼ったときの印象は、サンプルより明るく見えることも暗く見えることもあります
こう選ぶのが向いている人/向いていない人
向いている人
- 傷を気にしながら暮らしたくない人。日々のストレスが確実に減ります
- 共働きで、床のお手入れに時間を割けない人
- 部屋を広く・明るく見せたい人。色味は空間の印象を大きく左右します
向いていない人
- 裸足の足ざわりを最優先する人。針葉樹のあたたかさは、広葉樹では得られません
- 経年で味が出る「傷も含めた風合い」を楽しみたい人。その価値観なら針葉樹が合います
- 重厚で落ち着いた空間にしたい人。その場合はオークなど濃い色のほうが狙いに合います
よくある質問
Q. 無垢フローリングは広葉樹と針葉樹どっちがいい?
A. 「何を我慢できるか」で決まります。広葉樹は硬くて傷がつきにくい代わりにひんやりしやすく、針葉樹はあたたかい代わりに傷がつきやすい。我が家は傷への気遣いを減らしたかったので広葉樹を選びました。
Q. 子どもがいる家庭にはどっちが向く?
A. 傷を気にしたくないなら広葉樹です。子どもがいると、物を落とす・椅子を引く・おもちゃを走らせる場面が確実に増えます。逆に床に座って遊ぶ時間が長く、足ざわりを重視するなら針葉樹にも十分な理由があります。
Q. 無垢材はオプションで高い?
A. ハウスメーカーによります。我が家の場合は無垢フローリングが標準仕様でした。オプション扱いのメーカーもあるので、標準に入っているかどうかは、比較検討の段階で必ず確認する価値があります。
Q. オークを選ばなかったのはなぜ?
A. 深い色すぎて、部屋が重くなると感じたからです。我が家はリビングを広く見せることを重視していたので、明るく軽い色味を優先しました。落ち着いた重厚な空間にしたい人なら、逆にオークが正解になります。
Q. 床材はショールームで見たほうがいい?
A. ハウスメーカーがサンプルを持っていれば、それで足ります。我が家は床材と壁紙をサンプルで決め、ショールームには行きませんでした。水まわりやキッチンと違い、現物の質感はサンプルでも十分に判断できます。
まとめ
- 我が家は広葉樹の西南桜(セイナンザクラ)を採用
- 広葉樹は硬くて冷たい、針葉樹はあたたかいが傷がつきやすい
- 決め手は「ずぼらだから、傷への気遣いを減らしたい」=管理のラクさ
- そのうえで色味を選んだ。オークは重くなるので外し、明るく軽く広く見える方向に
- 先に管理のしやすさで絞り、あとから色味で選ぶと決めるのが速い
- そもそも無垢が標準仕様だったので「無垢にするか」では迷わなかった
- 床材はショールームに行かず、ハウスメーカーのサンプルで決めた
- 2年住んだ評価:傷はやっぱりつく。最初は気になったが、結局は慣れて気にならなくなった
- いちばんの誤算は「思ったより冷たくなかった」こと。足ざわりも良く、選択に後悔はしていない
- メンテナンスは3か月でやめた。小さい子がいると気にし始めたらきりがない。直すのは傷がつきにくくなる5年後でいいと割り切った
無垢フローリングの記事は「無垢は経年変化が楽しい」という語られ方をすることが多いのですが、共働きで日々に追われていると、その余裕がない日もあります。
だから我が家は、「気を使わなくていいこと」を選びました。この基準で選ぶ人が、もっといてもいいと思っています。
同じ基準で選んだ他のオプションは新築で効いた2万円のオプション3つ|上吊り引き戸・マグネット壁・可動棚の実額と注文住宅のオプション費用を全公開|実際に採用したものと満足度レビューに、建物全体の金額はアサヒグローバルホームの坪単価は約58万円|契約書の実額と総額3,300万円の内訳を施主が公開にまとめています。
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